育休中の二児ママのKeiです。私は30歳で迎えた第一子出産のを無痛分娩にて行いました!この記事では、その経験談を書きたいと思います。ひとつの経験談として、ご参考になればと思います。
なぜ?初産婦なのに無痛分娩を選択した理由
アラサーの私ですが、幸いにもこれまで大きな病気やケガをすることもなく、健康に過ごしてきました。すなわち、病的な痛みや、術後の痛み、ケガの痛みを経験したことがないのです。そして、とっても怖がりな性格の私。子どもの希望はあり、妊娠できてとっても嬉しかったのですが、そのときから陣痛や出産時の未知の痛みへの恐怖心が芽生えました。また、検索魔になり、出産時の痛みを和らげる方法について情報収集をしていました。事前に体力をつけておく、上手に呼吸するなど…自身の努力で少しは変わるような情報を見ました。しかし、私はフルタイム+残業をしながら働いており、ゆっくりと自分時間に努力する時間がありませんでした。ということで、『麻酔を使った無痛分娩に頼りたいな!』と思いました。
『出産の痛みを体験しないと一人前の母親ではないよ~』なんて周りから言われるかもしれないとも頭をよぎりましたが、周りで実際にそのような言葉を掛けてくる人は、いませんでした。多様性を受け入れてくれる人々に囲まれて、幸運でした。
気になったのが、やはり費用面。私は、元から実家のある九州にある、日本一赤ちゃんが生まれる病院で出産を希望していました。その病院では、無痛分娩の場合は出産育児一時金から手出し3~5万円とのことでした。それならと思い、無痛分娩を希望し、準備のための検査を進めることにしました。
無痛分娩に必要だった事前準備
私が無痛分娩に挑むにあたり、事前に準備していたことは、下記の通りです。
- 無痛分娩ができる健康状態か調べるための追加検査
- 万が一無痛のための麻酔の操作ミスが起こった際の対処についてイメージ
①については、通常の妊娠36週検診のときの検査に加えて、心電図などを行ってもらいました。病院や自治体によっても異なると思いますが、私は通常の検診費用に加えて、追加数千円程度の検査費用で済みました。
②については、誤った場所に麻酔を打たれると危険な状態になるとの説明を受け、イメージトレーニングをしておくことにしました。ただし、そうなりそうなときは、すぐに冷たさの感覚が全くなくなるなどの自覚症状があるため、自分で先生に訴えることで、危険を回避できると説明できました。実際には先生が質問して誘導してくれるので余計な心配だったかもしれませんが、念には念をということでイメージトレーニングを行っておきました。
逆に、『呼吸法を頑張らなくては!』『スクワット頑張らなくては!』といったプレッシャーは減りました。
無痛分娩、出産レポート
時系列に沿って、実際私が無痛分娩で出産したときの様子を書きたいと思います!
- 出産3日前(予定日5日前)
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特に痛みはまだありませんでしたが、トイレに行くと、ひどく液体が漏れてしまっていました。当時尿漏れがひどかったので、尿漏れかもしれないと思いつつ、出産予定日が近かったため、破水かもしれない…と思いました。素人判断ではいけないと両親から諭され、病院を受診することにしました。
結果、破水ではありませんでした。特に、尿漏れですねとも言われませんでしたが、尿漏れだったのかぁと思います。少し恥ずかしかったですが、念のためお医者さんの判断を仰げて良かったと思っています。
- 出産2日前 (予定日4日前)
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真夜中の午前3時頃、腹痛で目が覚めます。重い生理痛のような感じです。かといって、悶絶するほどの痛みではありませんでしたが、仰向けや横向きで寝るのが辛かったため、あぐらをかいて座ってやり過ごします。
数時間の悶絶の後、午前6時頃に睡魔が来て、そのまま眠りました。後から思えば、その程度の痛みだったということでしょうか…。
起床して、お昼過ぎに悠々とお散歩に行き、のんびりと1日を過ごしました。
夜、22時頃布団に入りましたが、ぼんやりとスマホを眺めて眠らずにいました。
- 出産前日(予定日3日前)
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日が変わった頃、前日布団に入ってからそのまま眠らずにいましたが、またもや腹痛が出てきました。前日と同じで、重い生理痛程度の痛みです。前日同様、あぐらで朝までやり過ごしました。
午前6時頃から午前9時頃まで3時間ほど眠って起床すると、前日とは違い、不規則な痛みがありました。もしかして陣痛…?と思っていると、出血していました。これは、おしるしかなぁと思いつつ、まだまだ人と話せる程度の痛みだったため、受診をためらいます。というのも、一昨日に受診して少し恥ずかしかったためです。しかし、心配性の両親から再び諭され、念のため受診することにしました。
その結果、『おしるしはでていますね!』と先生から言われましたが、『まだ子宮口はほとんど開いていないですね』とも言われました。ノンストレステスト(NST)も行ってもらいましたが、30分の内、陣痛レベルの痛みは1回のみとのことでした。体感では、数分~10分の不規則間隔でかなりの痛みがあったのですが…。ということで、今から入院してもかなり時間がかかりそうと言われ、帰宅することにしました。
2回病院を受診して帰宅を勧められると、ますます出産が待ち遠しくなりました。
お昼頃に帰宅し、普段なら日課の散歩に行きたいところですが、腹痛がきつかったため、家で大人しくしておくことにしました。鈍痛に耐えながら、布団に転がって日中を過ごしました。
そろそろ陣クスでも試したいと思い、カレーライスを夕食に作ってもらうよう、母に頼みました。念願かなっておいしいカレーライスを食べていたのですが、不規則な感覚で痛みが襲ってきます。痛いときは、椅子に座るのがきつく、立ち上がって椅子の背もたれに手をかけ、おしりを突き出すような体勢でいると、少し楽でした。
これはそろそろ陣痛かもしれないと思い、アプリで陣痛タイマーを動かし始めます。しかし、痛みの間隔は10分以上開いたり5分程度だったりとまちまちです。これはまだ前駆陣痛かなと思い、これまでよりも大分腹痛がひどかったですが、なんとか痛みに耐えて過ごします。
20時頃、普段はゆったり20分ほど入るお風呂も、痛みに耐えられる自身がなく、さっと10分程度で済ませ、寝る準備をします。しかし、お腹の痛みがひどく、なぜかトイレに何回も行って何も出ないのに便座に座っていました。
痛みの間隔は、相変わらず10分以上から5分を切ったりとまちまちです。日中から比べると、痛みの時は話せないくらい痛かったのですが、規則的な10分間隔の痛みではなかったため、病院受診を躊躇しつつ痛みに悶絶していました。
22時頃、とうとう腰をハンマーで叩かれるような痛みがやってきます。陣痛タイマーのボタンを押すのも辛かったです。のたうち回っている私を見て、両親が病院に電話しようよと言ってきましたが、3回目の受診も帰宅させられたら嫌だなぁと思い、家で耐えることにします。
- 出産当日(予定日2日前)
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午前0時過ぎ、痛みの間隔はやはり不規則ですが、5分を切る間隔の時がありました。痛みがないときも鈍痛が続いており、腰はハンマーで叩かれている痛みが続き、もう耐えられないと思い、両親の言うことを聞き、病院に電話しました。できれば本人から電話するよう言われていたため、私が電話しましたが、絞り出すような声でいかにも辛い人という感じでしか話せませんでした。
今すぐ受診するように言われ、父に車で病院まで送ってもらいます。病院まで15分程度、その内2回ほど陣痛らしきものがありましたが、そのときに路面の凹凸で揺れると、とてつもない痛みが走り、辛かったです。両親の言うことを聞いて、もう少し早く病院に電話すればよかったと後悔しました。
ここまで振り返ると無痛分娩の片鱗もないですね。。。もう少し早く病院を受診していれば違ったのかもしれません。
病院に到着すると、歩けなさそうな雰囲気を察した守衛さんが、車いすでLDR室へ連れて行ってくれました。到着すると、優しそうな助産師さんが出迎えてくれました。助産師さんは、着替えてトイレで採尿するように言って、部屋を出ていかれました。それが、着替えとトイレへ行くことすら痛みで辛いのです。もだえ苦しみながら着替えをし、たった1m少しの距離にあるトイレへ移動するのも辛く、這って行きました。トイレへ行っても、家でトイレに行き尽くしたため、尿が出ません。。。諦めてトイレを出て、ベッドの上に這い上がって助産師さんを待ちます。
午前1時半頃、助産師さんに内診をしてもらいました。痛いと聞いていた陣痛中の内診。これまでに体験したことのない痛みでした。子宮口は4cm程度とのことでした。こんなに痛いのにまだ4cmかとがっかりしましたが、そんなことを考える暇もなくとにかく痛かったです。無痛分娩のための麻酔は、もう少し子宮口が開いてからが良いとのことで、まだまだこの痛みに耐えることになりました。その日は分娩件数が多かったようで、助産師さんは忙しく、またも部屋を後にされました。コロナ禍だったため、立ち合い出産は不可で、一人LDR室のベッドで痛みに悶絶しながら過ごしました。
午前2時半頃、痛みに悶絶しているところにようやく助産師さんが来てくださいました。内診をしてもらうと、子宮口7cmでした!これで麻酔を打てるということで、慌ただしく準備をしてもらい、先生に麻酔を打ってもらうことになりました。
麻酔を打ってもらうために、背中を出して横向きにうずくまるような体勢になるとのことでした。ところが、痛みでその体勢で動かずにいることが辛かったのです。その体勢でいるときに陣痛が来ると、動かずにはいられないのです。なんとか、看護師さんに押さえつけられつつ先生に麻酔の針を刺してもらいました。
その後は仰向けになり、先生から脚の付け根やふともも、お腹に冷たいものを当てられて、冷たさを感じるかどうか確認されました。思った通りに答えると、どうやら正常に麻酔を打ってもらえていたようで、『大丈夫だよ~』と声を掛けられました。ふとももの付け根の冷たさは感じにくかったですが、麻酔の直後はまだまだ陣痛の痛みに耐えている状況でした。先生や助産師さんから励まされ、これまで一人で少し心が温かくなったところで、再び先生と助産師さんが出ていかれました。
30分ほど陣痛に耐えていると、ふとした時ほとんど痛みを感じなくなり、呼吸が楽になっていることに気づきました。『無痛分娩にしてもらえて良かった』と心底思いました。
午前3時頃、これまでの痛みがうそのようになり、気分も体力も余裕が出て、ベッドでゆったりと過ごすことにします。スマホを触りたかったのですが、全身いろいろなモニター装置をつなげられて身動きが取れず、鞄の場所まで行けなかったため、諦めます。1時ごろはスマホのことなど考える余裕がなかったのですが、これほどまでに違うのかと麻酔の効果を実感します。
午前4時前、陣痛のときにおしりを押さえつけられるような痛みだけ来るようになりました。ちょうどそのとき、助産師さんも入ってこられて内診をしてもらいました。内診されても痛くないことに感動しているところで、『もう子宮口全会ですね』と言われます。バタバタと分娩の準備を始めてもらいました。
午前4時過ぎ、股を開いて分娩の体勢になり、おしりを押さえつけられる痛みが来るときに合わせて、お腹に力を入れていきむように言われます。それが、自分では頑張っているつもりでしたが、なかなか感覚がつかめずうまくいきめません。予想通り、会陰切開を行ってもらいました。因みに、麻酔の効果か、違和感は皆無でした。その後、『もう赤ちゃんの頭見えてきたよ』と言われますが、なかなかうまく赤ちゃんを出せません。そんなところで、赤ちゃんが苦しそうにしているとのことで、『吸引するよ~』と言われます。助産師さんの合図に合わせていきんだときに、吸引の装置を赤ちゃんの頭に当ててもらうと、
『ドゥルン』
と赤ちゃんが出てくるのを感じたところで、
『おぎゃー、おぎゃー』
『おめでとうございます!』
と聞こえてきました。
一瞬の出来事で唖然としていましたが、赤ちゃんを抱っこさせてもらい、ようやく出産した実感が湧いてきました。
同時に、吸引分娩のためのカップの影響で、赤ちゃんにこぶのような頭血腫が頭にできているが、何か月もかけて自然となくなるので気にしないでくださいと言われました。
その後も胎盤の排出もありましたが、まだまだ麻酔の力は効いていて、痛みは全くありませんでした。
暫く赤ちゃんを抱っこしながら休むように言われ、幸せな時間を過ごしていました。
午前6時頃、先生に診察をしてもらうと、子宮の入り口に少し傷がついていて、会陰の切開部分の他に少しだけ裂けているとのことでした。自然になくなる糸で縫ってもらうとのことで、処置をしていただきました。このときも麻酔が効いており、全く痛くありませんでした。
午前8時頃、朝食が出てきました。ベッドを起こしていただくことになったのですが、何となく股の部分に違和感が出てきました。ちょっとチクチクするかも…とという感じです。お腹は空いていたので、朝食を全部いただき、また休憩を始めました。
午前9時頃、助産師さんがLDR室に来られました。病棟に移動するとのことで、ベッドから車いすに移動しましょうと言われます。ですが、ようやく麻酔が切れたのでしょうか、、、異常に股が痛く、よたよたと歩くのが精一杯でした。何とか車いすに移り、助産師さんに押してもらって病棟に移動します。陣痛ほどではありませんが、時折感じる振動が股に響いて痛かったです。
その後は、病室から出ずに過ごしました。完全に麻酔が切れて、股の部分の痛みに耐えながらじっと過ごします。座ると異常に痛く、寝ていても仰向けだと痛かったため、何とかできるだけ痛くない横向きの体勢を探して、うずくまっていました。排尿と排便が痛かったので、できるだけトイレに行きたくないと思い、食事量を控えめにしてしまいました。赤ちゃんは託児室で預かってもらえたため、私自身の体力回復に努めて一日が終わりました。
- 産後1日目
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朝起きても股の痛みは消えておらず、トイレへ行く恐怖は消えませんでした。助産師さんから、『今日から座って授乳しましょう!』と言われ、そんな痛いの無理だ…と思いつつ、何とか座り始めました。もちろん円座クッションなしでは座れませんでした。
この日のお昼から、部屋の外のレストランで他の患者さんと一緒に食事をすることが可能だと言われました。股が痛すぎて歩くのが無理かもと思いつつ、久々のお寿司に釣られてレストランで食事することに決めます。患者さんの中で最も遅い歩き方で何とかレストランにたどり着き、円座クッションに座っておいしいお寿司を食べることができました。
また、シャワーも可能だと言われ、勇気を振り絞ってシャワーを浴びました。痛かったですが、なんとか1日ぶりにさっぱりすることができました。
- 産後4日目
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まだまだ股の痛みに耐えながら過ごしていましたが、この日が退院前診察でした。診察をしてもらったところ、問題ないとのことで、退院できることになりました。同時に、会陰を縫ってもらった糸はそのままなくなるのを待っても良いが、抜糸をすることもできると言われました。他の経産婦さんが、抜いてもらうと楽になったとおっしゃっていたので、私も抜いてもらうことにしました。抜いてもらうときは、上手な先生だったからか、少しちくりとするだけでしたが、特に抜糸後に股の痛みが楽になった間隔はありませんでした。。。強いて言えば、この手強い股の痛みが、無痛分娩で吸引分娩になった代償でしょうか。
- 産後2週間後
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退院後の1回目の母子検診がありました。まだまだ股の痛みを抱えながら、なんとか病院に行きました。他の患者さんが円座クッションなしで椅子に座る中、私は手持ちした円座クッションに座って診察を待ちました。診察の結果、少し悪露が多くたまっている子宮復古不全とのことで、子宮収縮剤を処方してもらいました。飲んで2~3日、また重い生理痛のような痛みに耐えることになりました。続く股の痛みとのダブルパンチで、辛かった思い出です。
- 産後1か月後
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まだまだ悪露は続いていて不安な状況でしたが、ようやく股の痛みはなくなりました。産後1か月後の母子検診もあり、赤ちゃんも健康で、子宮内の悪露はほとんどなく子宮の戻り具合もOKだと言われました。体重もお腹の出具合も妊娠前に戻ったわけではありませんでしたが、健康状態は大分良好になりました!
というところで、出産時のレポートを締めたいと思います。
私が感じた!無痛分娩の良かった点
と微妙だった点出産は人それぞれだと思いますので、あくまで私個人の感想として、無痛分娩の良かった点と微妙だった点をを書きたいと思います。
良かった点は次の通りです。
- 陣痛の痛みを感じにくくなった。
- 呼吸が楽になった。
- 体力的に楽になった。
今までに経験したことのない陣痛の痛みを感じていた時に子宮口4cmと聞いたときには絶望的でした。麻酔によってその痛みが嘘のように引いたことによって、気持ちも体もとっても楽になりました!
また、微妙だった点は次の通りです。
- 吸引分娩になり、赤ちゃんに頭血腫ができ、会陰切開+ 会陰裂傷ができてしまった。
- 麻酔が取れた後の股の痛みに絶望した。
- 普通分娩より費用がかさんだ。
完全に妊婦さん産婦さん、赤ちゃんによってそれぞれで、費用についても病院によりけりだと思いますが、私の場合は以上の点を微妙に感じました。
しかしながら、痛みが大の苦手な私は、良かった点の効果がかなり大きく、それだけで満足度100点といっても良いくらいです。分娩時の一番きつい痛みは体験してはいませんが、それまでの陣痛時の痛みでも辛かった私にとっては、無痛分娩がなかったら耐えられたのだろうか…と振り返るくらいです。
とはいえ、ただでさえ子ども一人を産むと、出産時だけではなくその先何十年もかなりのお金がかかります。今回の病院は、無痛分娩をすることによる差額が約3万円でしたが、差額が10万円を超えてくると、どうするかもっと悩んでいたと思います。
まとめ
以上が、私が初産婦のときの無痛分娩出産レポートでした。あくまでも一人の経験談でしたが、ご参考になれば幸いです。因みに、二人目も無痛分娩で出産しましたが、また違った出産でした…。また後日レポートを書きたいと思いますので、しばらくお待ちいただけると幸いです!